鉄骨造の耐用年数とは?
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2025.06.04
こんにちは、株式会社Bruder(ブルーダー)です。
「鉄骨造の家はどれくらい持つの?」「古い鉄骨造の建物でも売却できる?」
住宅を購入検討中の方も、今お住まいの家の売却を考えている方も、“鉄骨造”について正しい知識を持つことはとても大切です。
本記事では、鉄骨造の耐用年数や長持ちさせるコツ、築年数が経過した鉄骨造住宅の活用方法まで分かりやすくご紹介します。
1. 鉄骨造の耐用年数とは?
鉄骨造とは、建物の柱や梁など骨組みに鉄骨を使った構造です。
木造よりも強度が高く、耐久性にも優れているため、マンションや戸建て、商業ビルなど幅広く採用されています。
1-1. 法定耐用年数
不動産の「耐用年数」とは、多くの場合、減価償却費を計算する際に使う「法定耐用年数」を指します。
これは税務上、建物の構造や用途ごとに国が定めているもので、建物の“会計上の寿命”と考えてください。
• 重量鉄骨造(骨の厚み4mm超)… 34年(住宅の場合)
• 軽量鉄骨造(骨の厚み3mm超~4mm以下)… 27年
• 軽量鉄骨造(骨の厚み3mm以下)… 19年
この年数を過ぎると価値がゼロになる、というわけではありません。
実際に住める期間=物理的耐用年数はこれより長いことが多いです。
1-2. 物理的耐用年数
物理的耐用年数は、「実際にその建物が使える期間」のこと。
鉄骨造住宅の場合、適切なメンテナンスをすれば50年以上住めるケースも多いです。
実際には立地や管理状態で大きく変わりますが、「法定耐用年数=家の寿命」ではないことを知っておきましょう。
2. 鉄骨造の耐用年数を知るメリット
2-1. 減価償却や税金の知識
売却時の譲渡所得税や、購入後の確定申告に関わる「減価償却費」は、この法定耐用年数で計算します。
例えば、築年数が経過しているほど減価償却額が増えるため、売却益の税額が変わるケースも。
減価償却の例
・ 購入価格 × 0.9 × 償却率 × 経過年数
※鉄骨造(骨厚3mm)の場合、償却率は0.036
売却時に利益(譲渡所得)が出た場合、耐用年数を知っておくと節税につながることもあります。
築古の鉄骨造を購入する場合、減価償却の仕組みを理解しておくと、将来の売却時に備えられます。
2-2. 住宅ローンや資産価値との関係
鉄骨造の住宅を購入する場合、築年数が法定耐用年数を超えていると金融機関の評価が低くなり、ローンの借入が難しくなることも。
中古住宅購入を検討する際は、築年数とローン審査への影響も事前に確認しましょう。
売却を考える際も、築年数と担保評価の関係は重要です。
3. 鉄骨造の建物の寿命を延ばすポイント
鉄骨造住宅は、「錆び」や「湿気」に注意することが大切です。
・室内の結露や湿気をためない
・定期的な換気・掃除でカビ・錆びを防ぐ
・屋根、外壁の定期点検とメンテナンス
・海沿いエリアでは塩害対策をする
一戸建ての場合は、10年ごとを目安に専門業者に点検を依頼しましょう。
マンションの場合は、長期修繕計画に従った大規模修繕が行われます。
4. 耐用年数を超えた鉄骨造住宅の活用方法
築年数が経過した鉄骨造の家は、「もう使えない」「売れない」と思われがちですが、実際にはさまざまな活用方法があります。
4-1. リフォーム・大規模修繕で住み続ける
住まいとしての寿命は、メンテナンス次第で大きく延ばせます。水回りや内装リフォームを行い、快適に住み続けることも可能です。
4-2. 売却する
・そのままの状態で仲介売却
建物の価値が低くなっても、「土地」として評価されることが多いです。
リフォームせず現状で売ることも可能。
・不動産会社による買取
契約不適合責任を免除でき、早期の現金化が可能です。
特に「築古」「リフォームが難しい」場合は有効な選択肢です。
・古家付き土地として売却
建物を解体せず「古家付き土地」として売却。
建物の瑕疵に責任を負う必要がなくなります。
・建物を解体して更地売却
見栄えを良くして早期売却を目指せますが、固定資産税や売却特例の条件に注意が必要です。
リフォームや再建築を前提に「古家付き土地」を安く購入し、自分好みに再生する方も増えています。
4-3. 建て替えを検討する
築年数が経過している場合は、新築への建て替えも選択肢。
資産価値が上がり、住環境を一新できます。
マンションの場合は区分所有者の合意が必要なため、ハードルは高めです。
5. まとめ
鉄骨造住宅の「耐用年数」は、減価償却やローン審査など会計・資産評価のための目安であり、実際の“家の寿命”とは異なります。
築年数が経過した鉄骨造でも、リフォームや修繕で住み続けたり、現状のまま売却することも可能です。
購入の際も売却の際も、「築年数=資産価値ゼロ」と決めつけず、ご自身にあった活用方法を考えることが大切です。
株式会社Bruderでは、築古や難しい条件の不動産でも多数の実績があります。
鉄骨造をはじめ、どんなご相談もお気軽にご連絡ください。
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監修者情報
中谷 雄大 株式会社Bruder/代表取締役社長
代表取締役社長。川崎市・横浜市周辺を中心に、不動産売却・買取、賃貸管理など、不動産に関するお悩みに寄り添うサービスを提供し、お客様のスムーズな不動産売却・買取をサポートしている。
・保有資格 宅地建物取引士